私を指名してくるお客さんは「ディーラーの工賃に納得がいかない」「自分で出来そうで出来ない・・・けどお金がない」などの理由でとにもかくにも安く早くすませてほしい人がほとんど。ま、長いことこの世界にいるので業者さんからの依頼も多い。警告灯が点灯したままの訳あり車両をオークションで安く仕入れたので安く直して欲しいとか、早く流したいからとにかく急いでほしいとか。日々わがままな対応を迫られる。
今回の車両はアウディのTTRS。業者さんの仕入れた車。希少車なんだけど警告点灯の訳あり車両のパターン。
TTRS!5気筒ターボ!って楽しみにしてたら警告灯のせいでリンプモードに入ってて滅茶苦茶遅い。テスターの結果はこれ。要は排気温度センサー不良。
エンジンルームの右奥にユニットが見える。
これね。これを分解して内部を交換するパターンもあるけど時間がなかった。仕方ないのでインチキルートで新品ASSYを入手。工賃分だけ激安で済ませるしかない。
ディーラーや専門店ではドライブシャフトを外し、ダウンパイプ(フロントパイプ)を外すなどの工賃が発生するらしい。だってユニットはエンジンルームなんだけど、繋がってる肝心のセンサー自体はエンジンの真後ろ、タービンの上についてる。そりゃそうだ。上からも下からも見えないし工具も入らん。
でも大丈夫! 整備工場のみなさん!これは工具さえあれば簡単なのです!エンジンとタービンが完全に冷えている事が条件ですが、アンダーカバーを外し、右のドライブシャフトのインナーブーツの上の遮熱板をバールで少し曲げます。そこに腕が入る隙間を作ります。そこへスパナをもったまま腕を隙間に入れるとセンサーにアクセスできます。
センサー自体はナットで留まっているだけです。手の感覚で場所さえわかれば簡単に外せるはずです。ダウンパイプもドライブシャフトも外さず排気温度センサーは交換可能です。頑張ってみてください。ちなみに私は探求からリセット含めて30分前後で終わらせました。
コツはパワーのある方の手を下からタービンまで突っ込んでしまうこと。突っ込んだらまず手探りでタービン上に付いているセンサーを触る。取り付けナットの位置を確認。後は手探りでナットにスパナをかます。ぶら下がるようにして一気に緩める。手ですべて緩めて外してしまう。センサーは固着してないはずなのでそのまま抜いてしまいましょう。後はエンジンルーム上からヒットした魚を手繰り寄せるようにセンサーを上から引き抜きます。
※できるだけ精度の高い滑らないスパナを使いましょう。
これは私のようなインチキ整備士におすすめ。手探りで強いトルクで締まっているナットを外す今回のような作業では必需品。
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