このページでは輸入車のメンテナンスに関するお話や
レポートを書いていきます。私(帝王)一人ではあまり良いレポートが出来ない(?)為、
N氏にもお手伝い頂き、随時更新していきます。


No .0001《レポートN氏》

図は、BMW E36 のヒーターラジエター(ヒーターコアとも呼ばれます。)です。
下が新品、上が車から取り外したパーツです。
暖房装置として、エンジンの冷却水を室内へ取り込み、その手前で、ブロアーファン(扇風機を想像してください。)で送風してやり、室内に温風を送ります。
経年劣化や圧力上昇(オーバーヒート)などの原因により、このヒーターラジエターから冷却水が漏れ出し、室内への水漏れが起きると色々なトラブルが出始めます。
エアコンの除湿が追いつかず、
・ガラスの内側が曇る。
・フロアが冷却水でベトベトになる。
・冷却水が除所に減る。
などなど・・・
E36の場合は、図2のように室内の1部を取り外しての交換になりますが、BENZ,AUDIなどの場合は、ダッシュボードの脱着が必要になります。
こうならない為の予防としては、車検毎のクーラント交換など、まめな水廻りの管理が必要でしょう。
もっとも、外車の場合、パーツの品質にも問題があるのでは?とも思いますが・・・
 

No .0002《レポートN氏》

車輌は93年、フォルクスワーゲン ゴルフ3 エンジン型式:2E 
ATが3速固定にて変速しない。 
上記の症状を解決まで追っていこうと思います。
この車輌は、VW初の電子制御搭載オートマチックという事でシフトフィーリングがあまりよろしくないかと・・・
3速から4速にシフトアップする車速が、65〜70kmほどであまり日本の道路事情にてきしていない様な感じです。
実際、このモデルの出始めは、4速に仲々シフトしないとディーラーに問い合わせがあったATだと聞いています。
 
このモデルのATは、(VW社内コードで096と呼ばれるATです。)シフトレバーの脇にEとSの切り替えS/Wが装備されていますが、
後期(たしか94の後期だったと思いますが間違ってたらスイマセン。)のAT(VW社内コードで01Mと呼ばれるATです。)ではこの切り替えスイッチは装備されておらず、
ドライバーの走行の仕方により常時コンピューターが学習を続けて、最良のシフトアップポイントを設定するファジー制御のATが搭載されます。
試乗した感じ、実際に4速には入らず、発進も3速からですので、アクセルを開けるとノロノロと力無く発進していきます。
不具合があるのは間違い無い様です。
 
現在の電子制御オートマチックは、ATの制御系統に不具合が出ると、とりあえず自走不能を防ぐ為、
又、ドライバーに警告の意味を含めて緊急モード(エマージェンシーモードとも呼びます。)に移行して、通常1速から発進する所を、
強制的に3速から発進させるという機構が備えられています。
ただドライバーに警告という意味での3速発進というのは、年配の方や女性ドライバーなどには解りずらいのでは?と私は思います。
この不具合を放っておくと常時3速で走行している訳ですから、AT内部の特定のクラッチの磨耗促進や、エンジン負荷の増大などで2次トラブルが発生してしまいます。
近年、ほとんどのメーカー、車種は、メーターの中に単独で警告灯が装備されていて、不具合が発生すると警告灯が点灯するよう設計されています。
VW,AUDIは、メーター内に、単独での警告灯は装備されておりませんが、メーター内のシフトレンジインジケーターが全て点灯する事により警告が成されます。
 
この車輌は、メーター内の異常は認められませんでしたが、緊急モードへ移行していますので、制御系に不具合が起きているのはほぼ間違い無いようです。
(制御系の他、バルブボディ自体やAT内部の多板クラッチの磨耗などでも緊急モードへ移行します。)
とりあえずATのコンピューター内に何かトラブルが入力されていないかを見てみる事にしました。
VWの93年式では、灰皿の上に並んでいる熱線スイッチの隣のメクラカバー2個を外すと白と黒のコネクターが確認できます。
このコネクターを使い、コンピューターとのコミュニケーションを図ります。
すると入力されているトラブルコードが1個、確認できました。内容は・・・
ソレノイド1 回路 断線又はショート
画像を載せましたが、ほとんど写ってませんでした。スイマセン。
このヒントを元に順に点検していこうと思います。

 
 
 




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