No .0012《エンジンオイル漏れ 担当医:帝王》
ADR,AEB等のヘッドカバーのオイル漏れ
アウディの5バルブ4気筒のヘッドカバーからのオイル漏れです。タペットの廻り全体から漏れている場合はタペットカバーガスケットを交換するだけで直りますが、エンジン後ろ側(ベルトと反対側)から漏れている場合は吸気カムと排気カムを繋ぐチェーンの張りを調整しているテンショナーのガスケットが不良です。このガスケットはタペットカバーを外さないと交換不可ですのでタペットカバーガスケットを交換する場合は同時に交換するのがベストです。半月ガスケット、プレート状のガスケットがセットになっています。数千円の安いパーツです。
タペットカバーを外してタペットカバーガスケット、プラグホールガスケットを取り除きます。
そしたらこいつの番です。
⇒の4箇所がトルクスで留まってます。これを外します。
外したからってチェーンが伸びるとか、ガシャーん!と外れるとかは無いです(笑)
外したら矢印のように上へ少しずらします。
隙間からプレート状のガスケットと半月のガスケットが見えてきます。
これをこの状態で交換します。
ピックツール、ノズルプライヤーなどでまずプレート状のガスケットを横に引き抜きます。
次はこいつです。ピックツールで取り出します。
これが5バルブ4気筒のオイル漏れのキモです。
後は元に戻しましょう。できればきちんと脱脂して液体ガスケットを半月ガスケットにもプレート状ガスケットにも薄く塗っておくと安心です。テンショナーが留まっているトルクスですが、締め付けトルクは1.0〜1.2程で十分です。
以上です。
5バルブエンジンはX6も4気筒も絶対にオイル漏れします。滲みはある程度は仕方ないですが、暖気中や信号待ちで焦げ臭い匂いがするなど、オイルがしずくになってエキマニに落ちている場合が考えられます。すぐに点検・修理しましょう。火災の危険もあります。本当です。
言い忘れました。タペットカバー交換の際はスタッドボルト廻りについているタペットカバーガスケットのワッシャーが残ってしまう場合があります。これを取り忘れると最悪です。凄いオイル漏れを起こすのですぐに気が付くと思いますけど。
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